解決事例

2024/04/09 解決事例

風を知る

知らないことは専門家に教えを乞うことが大事という話です。

台風が直撃した際、依頼者の倉庫の屋根が強風で屋根ごと舞い上がり、鉄道高架の架線を切断したというケースがありました。

鉄道会社の主張は、当時の風速程度で、屋根が舞い上がるのは、建物に欠陥があったからだというものです。

調べると、建築基準法に、昭和9年の室戸台風を契機に作られた耐風基準というものがありました。

さてどうするかですが、分からないことは専門家に教えを乞うのが一番です。

この件を測候所に相談すると、貴重なアドバイスを頂けました。

測候所によると、「風」というのは、水の流れと同じで、狭いところを通過すると風速が増す、今回の事故の場所は、倉庫が立ち並んだ狭くて細長い通路となっていて、事故の時刻には、この通路に向かって強風が吹いていたから、屋根が吹き飛んでもおかしくはない、相手は「風を知らない。」とのことでした。

 

これによって話し合いで解決することが出来ました。

この件の教訓は、分からないことは、専門家を見つけて、専門家に教えを乞うことが大切ということです。

© 斉田顕彰法律事務所